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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2017.08.07
高齢者施設

グループホームの見学に同行してきました!

先日、ご相談者様とグループホームを見学してきました。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅への見学同行が多い私たち「紹介センター」の相談員にとって、グループホームは資料上の知識が中心で、現場を実はあまりよく知らない…という人も多いのではないでしょうか。
以下、見学レポートを兼ねて綴ってみたいと思います。

 

グループホームとは

グループホームは、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といい、その名のとおり認知症の症状がおありの方々を入居対象とした共同生活の場です。よって、医師によって認知症であると診断された方しか入居することができません。また要介護認定で「要支援2」以上の方が入居の対象となっています。

なおこのグループホームは介護保険サービス上「地域密着型サービス」に指定されており、たとえば新宿区に住民票のある方は新宿区内のグループホームにしか入居することが原則できません。

 

生活は「ユニット」を中心に

グループホームでは5人~9人の入居者をひとつの単位(ユニット)として生活を送ります。リビング(兼食堂)やトイレ、浴室などの生活施設はユニットごとに配置されています。現在は「1または2ユニット」と上限が定められており、最大でも3ユニットまでしか認められていませんので、グループホームの定員は「9人×3ユニット」の27名以上にはなりません。定員が100名を超えることが珍しくない特別養護老人ホーム(特養)や、50人~70人程度の定員が多い有料老人ホームと比べると規模の小さい施設ということになります。

 

館内を見学してみました

ユニットごとに仕切られた扉は、今回見学したどちらのグループホームも施錠されていました。歩き回って外に出てしまわれることのないよう、ユニット内でのみ自由に過ごせる空間になっているとの説明がありました。

またリビング部を取り囲むように配された居室にはトイレはなく、洗面設備のみ備え付けとなっていました。同じ市内のグループホームの状況も事前に調べていましたが、居室にトイレのあるグループホームは市内6か所の中で一つもなく、洗面設備もついていないところが半数ありました。

共用の浴室はいわゆる「ユニットバス」で、機械浴槽は設置していないところが多くなっています。今回見学したグループホームでは一か所、一般浴槽と機械浴槽の「中間」的な浴槽を一台導入されていました。

食事について、今回見学したグループホームにはどちらも厨房があり、三食の食事を(1か所は昼夕食のみで朝食はグループホーム職員が調理)現地で用意されていましたが、お弁当式の食事で館内に厨房のないグループホームもあります。

なお入居者と職員で近隣のスーパーなどへ食材を調達しに買い物に出かけたり、職員の見守りの中で入居者も調理に参加して…という「できることは自分で」方式が本来であれば理想なのですが、入居者のADL(日常生活動作)が不安定になりがちな中、実践できているところはそう多くないようです。

 

グループホームのメリット・デメリット

グループホームは前述のとおり規模が小さく、また最大9名のユニットの中での生活が中心となりますので対職員、対入居者同士とも顔なじみの関係になりやすく、家庭的な雰囲気の中で暮らすことができます。また入居金はゼロ円のところが大半ですから、入居にあたってまとまった費用も不要です。

月々の費用は、要介護度ごとに定額となっている介護保険自己負担分と月額利用料を合わせて、自己負担割合が1割の方ならおおよそ20万円前後でしょうか。事業者によっても異なるのですが、同じ地域の有料老人ホームの月額費用と比べれば安価に収まることが多いのではないかと思います。

一方、デメリットとしては基準が「7.43㎡(約4.5畳)以上」と定められている居室の狭さと、エアコン・洗面程度でトイレのないところが多いなど居室設備面での物足りなさがまず挙げられます。

これは「共同生活介護」というグループホームでの生活スタイルにも関わるのですが、日中は家庭における「居間」である共用のリビングスペースが生活の場の中心で、居室は寝室としての機能がベースになりがちということです。また運営側も入居者が一つの場所にいていただいた方がお一人おひとりに目が届きやすく、事故も未然に防ぎやすい側面もあるでしょう。

また看護師が常駐していませんので、インスリン投与など日常生活において介護職に認められていない「医療行為」が必要になられたときに入居の継続が難しくなる点もデメリットとして挙げられるでしょう。日々の服薬管理はグループホームごとのかかりつけ医と訪問薬局との協力によって対応が可能ですが、入居者をサポートできる幅は有料老人ホームに比べると狭くなります。

 

まとめ

このように、同じ高齢者向けの施設・住まいでも有料老人ホームとグループホームとでは利点や特徴が大きく異なります。グループホームでの生活がピタッとはまる方もおられれば、有料老人ホームだからこそ自分らしい生活ができるという方もいらっしゃると思います。

ホーム選びはよく「百聞は一見に如かず」で、まず見学…と言われることが多いのですが、事前に大まかな特徴やメリット・デメリットを把握してからの方が見学時に「見るべきポイント」が明確になることもあります。

実は今回のご相談も、最初にいただいたお電話では「今週末にでもまず見学に行きたいのですが…」とのご相談だったのですが、先にまず一度ご自宅に伺ってグループホーム・有料老人ホームそれぞれの概要をお伝えしてから後日あらためてご見学にご一緒しています。

「見る前に知る」こともホーム選びには大切なのではないでしょうか。