２０１５年５月に開設したばかりの介護付有料老人ホームです。

私たちのような事業者には、開設前のタイミングで内覧会のお誘いをいただくことが多いのですが、入居先を具体的にご検討される皆さんにはぜひ開設後の見学をお勧めしたいと思います。

普通のマンションやアパートを選ぶのと違い、有料老人ホームなどの高齢者施設を選ぶときには居室の広さや向き、費用、駅からの距離など「数字で表せる情報」だけで選ぶのは非常にリスクが高いのです。

開設前のご見学では、当たり前ですがまだどなたもご入居していないので実際の雰囲気がつかみづらく、またご入居者がいなければ、身の回りのお世話をする介護・看護職の皆さんの動きも見られません。「明るいホーム」というのは決して窓が大きく採光が豊かなホームのことを指すのではないのです。

話が横道にそれましたが、イリーゼ東久留米をご紹介いたします。

運営主体の長谷川介護サービス株式会社※は主に首都圏で多くの有料老人ホームを展開し、認知症ケアや重介護の方の対応に定評のある企業ですが、この「東久留米」は中でも入居時費用0円、低層2階建の介護付有料老人ホームということもあり、順調に入居申込が進んでいます。※当時。現称はHITOWAケアサービス株式会社

災害時の停電などエレベータが使用できなくなった時に、ご自身での上下階の移動が難しい方も多くおられる高齢者ホームでは、あまり高層のホームはお勧めしづらいのが私たちの実感なのですが、街中の駅近立地などの場合、9階建や10階建といった高層ホームも近年増加しています。

 

ホームまでは最寄りの西武池袋線「東久留米」駅西口からのバス便が便利です。帰りは試しに駅まで歩いてみましたが、図書館や市役所、大型の商業施設は全てバス通り沿いにあって便利な環境です。

建物に入るとまず出迎えてくれるのがエントランスロビーです。いわばホームの顔ともいえる部分ですが、品の良い内装で好印象でした。



1階は20室の居室があるのですが、募集は今夏以降とのことで、共用部を先に見学させていただきました。まずはご入居者が全員集まって食事をいただくダイニングです。画像奥に見えるのは厨房で、イリーゼ東久留米ではグループ会社の長谷川フードサービス株式会社※に厨房業務を委託しており、同社が食材の調達から調理、衛生管理までを一貫して行っています。※当時。現称はHITOWAフードサービス株式会社

 

続いてご案内いただいたお風呂は、脱衣室を挟んで一般の浴室と機械浴室に分かれていました。座った姿勢を浴槽内で保つことが困難な方向けの機械浴槽を利用しているご入居者はまだいらっしゃらないそうです。

 

エレベータ（ストレッチャーがそのまま入る15人乗りの大きなものと通常の11人乗りの2基あり）で2階に上がると廊下を挟んでずらりと居室が並んでいました。2階だけで46室と数が多い分、横に長い造りです。

5月の開設以来、順調に申し込みが入っていることからモデルルームはあえてつくっていないそうで、そのままの状態のお部屋を見せていただきました。シンプルな造りの18㎡でしたが、居室内トイレは同社ホームの多くで採用しているカーテン仕切りではなく、扉で仕切られていました。プライバシー重視の扉仕切りと、お世話のしやすさを考慮したカーテン仕切りはそれぞれ一長一短があるのですが、同社の運営ホームでは近隣の「イリーゼ立川」で扉仕切りが採用されています。

 

2階はこじんまりとしたリビングのほかは、ほぼ居室です。近年開設されるホームでは一般的になってきた「理美容室」は浴室の脱衣場と、また「機能訓練コーナー」はダイニングと兼用になっており、全体的にシンプルな設計となっています。

短期間で多くの方にご入居いただくことによる現場の混乱を避けるため、現在はひと月に15名様程度づつお入りいただいており、6月までのご入居予定は既に枠が埋まっているそうです。

今、ご見学いただいてもご入居可能時期は7月以降となりますが、お待ちいただくことが難しい場合はお受け入れの準備が整うまでの間、近隣の「立川」や「昭島」など系列ホームで待機することもできるそうですので、どうぞご相談ください。

（訪問日：2015年5月11日）