私たちが見学のときに確認していること(3) | 有料老人ホーム、高齢者・シニア向け住宅を探すなら、紹介センターウィルホームコンサルプラザ


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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2016.01.29

私たちが見学のときに確認していること(3)

10回シリーズの3回目となります。今回のホームへの質問は…

身体状況に合わせたフロア分けは行っていますか?

 

です。これは、しているから良いとか悪いとかいう問題ではありませんが、ホームでの運営方針や考え方、入居者に快適な生活をお送りいただくためにどのような工夫や配慮を行っているのか、その一端を知るのに適した質問なのではないかと思います。

有料老人ホームなどの高齢者施設の中には、お身体の状態や認知症の症状の度合い、医療依存度の高さなどをふまえ、階ごとに身体状況に合わせたフロア分けをしているホームがあります。比較的お身体の状態の近い方が同じフロアで暮らすことで、フロアごとのレクリエーションなども組みやすく、入居者側も話し相手やお友達ができやすい面があります。

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また医療依存度の高い方は健康管理室のある階に、認知症の症状が重い方のフロアには職員を手厚く配置…といった階ごとの適正な職員配置が行われることによってケア中の事故も起こりにくい体制を取ることができます。ホームによってはフロアごとに職員も固定で配置、共用の食堂や浴室もフロアごとに設けることで、なじみの職員さんによるケアで極力上下階の移動なく生活ができるよう配慮しているホームもあります。

ただ入居者の身体状況は月日を経て変化します。状態が変わられた時に別の階に移ることは、入居者によっては混乱のもとになることがありますし、必要なときに移りたい階に空室がないこともあります。

結果、開設当初は階ごとに身体状況に合わせてできていたフロア分けが、数年後は混合してしまうこともしばしばです。ホーム側も「お元気な方向けの階には空室があるけれど、問い合わせのあった認知症フロアは満室で申し込みをお受けできない…」ということもあり、難しいところです。

フロア管理をしているホームでは、身体状況の変化による居室の移動が過去、どの程度行われたのかを確認すると良いでしょう。※居室の移動はホーム側の意向だけで勝手にできるものではなく、ご本人・ご家族の同意のもと、医師の判断等も踏まえて行われることと定められています。

またフロア管理をしていないホームでは、さまざまな身体状況の方が混在する中で、入居者同士がお互い快適に暮らすことができるよう、配慮や工夫がされているかどうか確認されると良いと思います。

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高層ホームではフロア分けが必須に?

有料老人ホームの中には、6階建以上の高層ホームもあります。駅前などの好立地にあるものも多く、人気のホームも少なくないのですが、特にフロア数の割に定員の少ない(狭い面積の土地に高い建物を建てた)ホームではフロア分けが必須になります。

介護付有料老人ホームでは要支援・要介護の入居者の数に対して介護・看護職員(直接処遇職員といいます)の人数が定められていますが、この基準はフロア数を考慮していません。つまり同じ定員のホームなら、フロアあたりの職員数でみると6階建のホームは3階建のホームの半分で良いということになります。

つまり高層ホームでは、手厚く職員を配置するフロアと、職員配置を抑えるフロアに分けないと安全で適切なケアを行いづらくなるのです。

しかしこの高層ホームで入居者の身体状況に変化があり、全体的にどの階にも手厚いケアを必要とする方が増えた場合はどうしましょう?私たちが高層ホームのご紹介に慎重になるのはこの点からです。

※前述の通り、介護付有料老人ホームには職員配置の基準がありますが、住宅型有料老人ホームにはありませんからより注意が必要です。

少し長くなりましたが今回はこのあたりで。

次回は「リハビリはどのようなことをしていますか」です。お楽しみに!