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2016.04.20

有料老人ホーム選びの落とし穴(2) 月額利用料についての「落とし穴」

前回からスタートした新シリーズ、今回の「落とし穴」は…

月額利用料についての落とし穴

としたいと思います。前回の入居金と合わせ、ホームを選ぶ皆さんがまず最初に気になる「費用」についてのお話です。この月額利用料にも思わぬ落とし穴があるのです。

ホームによって違う「内訳」

まず最初の落とし穴は、月額利用料の内訳がホームによって異なることです。一般的には家賃・管理費・食費が「三大内訳」ですが、居室の水光熱費を管理費の中に含めるところと、居室に個別のメーターをつけて実費分を別途徴収するところがあります。

一部のホームでは料金表には「家賃・管理費・食費」の合計金額を月額利用料合計と表示したうえで、料金表の下に小さく、居室電気代、水道代は~円ですと費用を別に載せているところもあります。見た目の月額利用料を少しでも安く見せるためだと思いますが、これは少し不親切ですね。

別表記の居室水光熱費
月額利用料表の下に「その他の費用」として居室電気代・水道代を載せている例。税込5,400円が別途かかることになります。

食費=食材費+厨房管理費

月額費用の大きな要素の一つである「食費」についても落とし穴があります。毎食きちんと召し上がっているうちは気が付かないのですが、お食事を欠食することがあったときの取り扱いで差が出ることがあります。

「○○日の昼食は家族と外食するため不要です」という申し出を何日か前までに伝えないと欠食扱い(食事代の差し引き)ができないというところもあれば、特に伝えなくても喫食した分のみの請求というところまであります。

欠食の際の精算が1食単位ではなく1日単位になっていて、一日の食事のうち一食でも召し上がった場合は返還されないとするホームもあります。この場合、二泊三日の旅行に出かけたとき、出発日の朝食をホームで摂って出発、一泊して帰ってきた日の夕食をホームで召し上がった場合、返ってくるのは中日の一日分だけということになります。

また最近増えてきたのが「食材費」という表記です。食費部分をさらに細かく分けて食費5万円(食材費3万円・厨房管理費2万円)のように表記するところもあれば、厨房管理費相当分を管理費の中に含めてしまい、食材費○○円と記載してあるところもあります。

いずれの場合も欠食した際に戻ってくるのは食材費部分のみということになり、入院などでひと月丸々召し上がらなくても厨房管理費相当分は負担が必要となります。

有料老人ホームではホームが自社で厨房業務を運営しているところもありますが、大半は厨房業者に業務を委託しており、融通を利かせづらい側面はあるのですが、注意して確認すると良いでしょう。

月額利用料だけでは収まりません

最大の落とし穴といえるのが「月々の費用は月額利用料だけでは収まらない」という点です。ホームでの生活には、月額利用料のほかに、ほぼ確実にかかる費用があり、決して月額利用料だけでは収まりません。

いくつか代表的なものを挙げますが、「入居したときに月額利用料のほかにどのような費用がかかるか」は見学の際に必ず確認するようにしましょう。

◎介護保険自己負担分(1割~3割)

介護保険の利用者負担割合はこれまで1割または一定以上の所得のある方は2割とされていましたが、2018年8月の改定で65歳以上の方であって現役並みの所得のある方については費用の3割が負担分となりました。地域により若干の差異はありますが、介護付有料老人ホームの場合、概ね1割負担で要介護1の方の自己負担分が月額18,000円程度、以降要介護度が一つ上がるごとに約2,000円増えるようなイメージです。※各種加算を含まず

◎医療費、薬代

病気やケガで医師にかかったときなどのほか、ホームの協力医療機関である訪問診療クリニックと契約することにより、定期(月1~2回)の診療を受ける費用や、処方箋に基づく薬代が別途必要となります。

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◎おむつなどの消耗品費

入居時点では必要ないという方も、将来のことを考えて計算に入れておいた方が良い項目です。特におむつは利用頻度が増えたときに月々万単位のお金がかかることもあり注意が必要です。

◎レクリエーション参加費も含めた「お小遣い」

ホームで行われるレクリエーションのうち、フラワーアレンジメントや陶芸などのアクティビティや日帰りのバスハイクでは材料費などの実費を数百円~数千円程度徴収するホームが多いです。いずれも強制参加ではありませんが、参加したいけれど切り詰めた生活なので我慢…では寂しいですよね。少し余裕を持った予算組みが大切です。

 

まとめ

月額利用料の内訳はホームによって異なります。何が含まれていて何が別途必要なのか確認しましょう。

食事を欠食したときの取り扱いもホームによって異なります。精算の方法やルールについて確認しましょう。

料金表に載っている月額利用料だけでは確実に収まりません。「このほかに何が費用としてかかるか」を確認しましょう。

今回はこのあたりで。次回は「施設類型についての落とし穴」をお届けします。どうぞお楽しみに!