サービス付き高齢者向け住宅の選び方(3) | 有料老人ホーム、高齢者・シニア向け住宅を探すなら、紹介センターウィルホームコンサルプラザ


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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2021.04.01
高齢者施設

サービス付き高齢者向け住宅の選び方(3)

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)について解説してまいりました連載企画も今回が最終回となります。

今回はサ高住での介護保険サービスはどのように利用するのか、有料老人ホームと比較しながら解説していきたいと思います。

 

サ高住での介護保険サービス利用

 

サ高住は「安否確認/生活相談」サービス付き高齢者向け住宅ですから、サ高住自体は介護サービスを提供しません。ただ入居者はすべて高齢者ですから入居の時点あるいは入居後に介護サービスが必要になることは当然あります。サ高住で介護保険サービスはどのように利用するのでしょうか…。

在宅で介護保険サービスを利用するとき、ケアマネジャーと契約してケアプラン(介護の時間割)を作成してもらい、訪問介護の事業所と契約してヘルパーさんに来てもらったり、福祉用具の事業者と契約して車いすや介護ベッドをレンタルしたり、週に何回かは近隣のデイサービスも利用しましょうか…など、必要なサービスを選択して利用し、利用したサービスの自己負担分(1割~3割)を利用者として負担します。

サ高住の介護保険サービス利用は、この在宅での使い方と同じです。自宅の環境がそのままサ高住の一室に移ったイメージといえばわかりやすいでしょうか。

つまり、ヘルパーさんが来てくれている時間、デイサービスを利用している時間については[「目」も「手」もあることになりますが、ヘルパーさんが帰ってしまったあと、デイから帰ってきたあとといった「ケアプラン上の空白の時間」ができることは、在宅で介護保険を利用するときと同じということになります。ちなみに介護サービスにどうしても空白の時間ができてしまうこの仕組みは、住宅型有料老人ホームも同じです。

 

自宅/有料老人ホームとの違い

在宅(自宅)・サ高住・有料老人ホーム(住宅型/介護付)それぞれの違いをまとめると以下のとおりです。

 

【自宅と違う点】

・高齢者が居住することを踏まえ館内はバリアフリー設計。

・安否確認と生活相談サービスが付いている。

・緩やかな共同生活。

・防災/防犯の面でも自宅より安心

・18㎡(居室に浴室ナシ)または25㎡前後(浴室あり)が主体で自宅より狭い。持ち込む荷物も絞り込み要。

・介護保険サービスの利用は自宅と同じ。但しケアマネや訪問介護の事業所は同建物内に併設していることが多い。

【住宅型有料老人ホームと違う点】

・病院での入院期間が長期化した場合など、ホーム側の都合で退去を促されることがない。居室の移動も原則ナシ。(借地借家法に基づく賃貸借契約が多いため。アパートの部屋を借りて大家さんの都合で部屋を移ってくれと言われることがないのと同じですね。

・居室面積は原則18㎡以上でトイレ・洗面は居室に完備。住宅型有料老人ホームの場合は企業の福利厚生施設を転用した物件で10㎡程度と狭小な居室があったり、トイレ・洗面が共用のものもあります。

・介護が必要になったときの介護保険の使い方は住宅型有料老人ホームと同じ。介護事業所を同建物内に併設していることが多いのも似ています。

【介護付有料老人ホームとの違い】

・介護付有料老人ホームではケアプラン上の「空白の時間」がありません。24時間365日「ひっくるめ」の介護サービスになります。

・介護付有料老人ホームでは要介護度別に介護費用は定額※となっています。「このサービスはまだ自分でできるから不要」とサービスの種類や量を調整することで介護費用を抑えることはできません。※自己負担割合(1割~3割)の違いによる差はあります。

逆に言えばサ高住や在宅での介護保険サービスは、この「やりくり」ができます。デイサービスの利用を一日減らしてその分、身の回りのお手伝いにサービス利用を割くこともできます。

 

特定施設入居者生活介護の指定を受けたサ高住

 

さて前回の記事の終わりに少し触れましたが、サ高住の中には「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたものもあります。

今までお伝えしたサ高住とはまったく別物で、介護保険上は「介護付有料老人ホーム」とまったく同じものです。

介護付有料老人ホームと同じですから、介護費用は要介護度別に定額で、職員体制も入居者3人に対し介護・看護職員が常勤換算で1名以上という配置が義務付けられています。上記「ケアプランでの空白の時間」がないということになります。

またサ高住としての登録もしていることから介護付有料老人ホームと違って入院期間が長引いた際などホーム都合で退去を促されることがない点は「介護付有料老人ホームとサ高住のいいとこどり」ともいえます。数はそう多くありませんが、一般的なサ高住とは分けて考える必要があります。

 

まとめ

 

本連載の第一回でもお伝えしたように、サ高住は「前払金(入居金)が要らない有料老人ホームみたいなもの」という認識をされている方が多く、また月額利用料に食費が含まれていないことを知らずにいるとぱっと見安く見えることで、有料老人ホームの廉価版という誤解を持たれがちです。

サ高住の本質は「安否確認と生活相談サービス」が付いた高齢者向けの賃貸住宅であることを頭に入れておかないと、「こんなはずじゃなかった」ということになってしまいます。

また入居されたときはお元気でサ高住での生活がぴったりだった方も、入居後数年経って身の回りのお世話が必要になられたときにどこまでサポートが受けられるのかもきちんと確認しておきたいところです。

サ高住の中には身の回りのことがご自分でできるお元気な方を入居対象としているところから、入居対象を「要介護1以上」とするところまで幅がかなり広く、同じ「サ高住」という言葉だけではくくり切れない難しさもあります。

ウィルホームコンサルプラザではサ高住に関する入居相談も承っています。どうぞお気軽にお問い合わせください!