重要事項説明書の「読み方」講座(7) 入居者 | 有料老人ホーム、高齢者・シニア向け住宅を探すなら、紹介センターウィルホームコンサルプラザ


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2016.12.19

重要事項説明書の「読み方」講座(7) 入居者

さて第7回の今回は、入居者と利用料金についての項目をみていきます。

入居者

この項目でわかることは、重要事項説明書作成時点での入居者数とその内訳(年齢別・要介護度別・入居期間別・男女別)です。

年齢別

入居時自立の方を主対象としたホームでは70歳代、入居時に既に介護を必要とされる方を主対象としたホームでは80歳代のご入居が多く、後者の場合は入居者の平均年齢も80歳代の前~後半に収まっているところが大半です。

要介護度別

年齢別の分布が自立向け・要介護者向けホームでそれぞれだいたい同じくらいのところで収まっているのに対し、要介護度別の分布はホームによって結構差があります。お元気な方向けのホームでは入居者のほとんどが要介護認定非該当(自立)というところが全体的に見ると多いですが、要介護者向けホームでは平均の要介護度が「2未満」というところから「4に近い」ところまでかなり幅があります。一般的には開設からの年数が短いホームほど平均要介護度が低く、また看護職員を24時間体制で配置するなど医療依存度の高い方の受入態勢を整えたホームでは平均の要介護度も高くなる傾向があります。

入居期間別

入居期間が「半年未満」の方、「半年以上一年未満」の方、「一年以上五年未満」の方…というように継続入居期間別に表が記載されています。入居期間が長い方が多いホームは長生きできるホーム(=いいホーム)という単純な話ではないのが難しいところで、重介護の方を積極的に受け入れているホームではどうしても平均入居期間が短くなりますし、入居時に自立の方を入居対象としたホームの中にはボリュームゾーンが「10年以上15年未満」であることも珍しくありません。

ただ、そのホームが設定している「償却期間」(=想定居住期間)と「償却期間を超えて入居を継続している方」の数を比較してみるのは面白い視点かもしれません。

男女別

一般的に高齢者施設では女性の方の割合が高いと言われています。確かに私たちがご相談者と見学同行で訪問するホームでも男性は2割から3割程度というところが多いです。女性の入居者が多いと、館内で行われるレクリエーションやサークル活動などもフラワーアレンジメントやお菓子作りなど、女性好みのものが多くなりがちです。

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将棋を指そうにも相手がいないというのでは寂しいですね。男性の方がホーム入居を検討されるときには、同年代や共通の趣味を持つ同性の入居者がどれくらいいらっしゃるのか、また男性向けのアクティビティにはどのようなものがあるのかなど聞いてみても良いかもしれません。

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確認事項が明確になることで、ホーム見学時の質問をより具体的にできるのも、事前に重要事項説明書を読む大きなメリットです。

直近1年間に退去した者の人数と理由

重要事項説明書には、入居している方についてだけでなく、退去した方についての情報も記載されています。直近1年間に退去した方が何人いて、なぜ退去したのかという数字です。

高齢者ホームでの退去というと「死亡退去」をイメージする方が多いかもしれませんが、そのほかにも様々な理由があります。前回の投稿でも触れましたが、入居中に治療を要する状態になられて病院に入院された後、退院後の身体状況によってホームに戻ることができなかった場合や、以前から申し込んでいた特別養護老人ホームの順番が回って来て転居されるケースなどもあります。

また「他の有料老人ホームへ転居」という項目がありますが、これはホームに不満があって退去したというケースばかりではなく、身体状況の変化により、看護職員が日中常駐のみのホームから24時間常駐のホームに移られたということもあります。その場合も系列自社のホームに移ったのか、他社ホームに移ったのかによっても数字の評価は異なります。

入居者数に対して極端に大きな数字でなければ、さほど気にされることはありませんが、見方は覚えておいてよいと思います。

さて今回はこのあたりで。次回は、「利用料金」について見ていきます!