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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2023.09.08

紹介センターは「数字」で評価するべきか問題

シリーズ「べきか問題」、今回は紹介センターの選び方を「数字」という視点から考えてみたいと思います。

 

紹介センターまわりのさまざまな「数字」

 

紹介センターのwebサイトをのぞいてみると「提携施設数5,000ホーム!」とか「累計相談件数20,000件!」「年間成約件数600件!」といった数字をよくみかけます。たくさんの施設と提携していればより多くの選択肢を提示できますし、相談件数や成約件数についても、少ないところより多いところの方が、たしかに実績が豊富で安心して任せられるような気がします。

さて、本当にそうでしょうか。

 

その数字、少し意地悪な視点で見てみると…

 

●提携施設数
「提携施設数が多い」ということは、ろくに厳選せずにどんなホームとも手あたり次第提携しているということになりませんか?

紹介センター事業者が増えたことでホーム運営事業者側も新規の提携には慎重になっていて、紹介センター側が望んでも提携できない…というケースもありますので提携施設数が多いということは「多くのホーム運営事業者から提携を許されている」という見方もできなくはないですが、単に提携施設数が多いというのは紹介センターにとって取り立てて誇るべきものでもなく、相談者側にもそう大きなメリットになるとも思えないのです。

●累計相談件数
たしかに長年紹介センター業務を行ってきたという意味はありそうです。ただ、一人の相談員がたくさんの相談を掛け持ちしないと相談件数は増えませんよね。キャパシティの範囲内ならよいのですが、超えてしまうと一件あたりの相談がどうしても薄くなります。面談で相談者様宅を訪問する時間がないのでメールのやり取りのみで面談に代えたり、見学に同行できる余裕がないのでホームにはご家族様だけで行っていただく…ということだと、相談者様目線からはあまりよろしくないように思いませんか。

●年間成約件数
これも累計相談件数と同じく、数字をあげるには多くの相談をこなす必要があります。しっかりとした実績がある…のは事実でしょうが、面談を端折って見学同行を端折ってと必要な手続きを省略して件数を「こなした」末の成約件数だったとしたら、少なくとも個々の相談者にとって意味があるものではありません。

 

では、どんな数字で見ればよいのか

 

ウィルホームコンサルプラザで重視している数字は上記の3件ではありません。もちろん成約件数を軽視しているわけではありませんが、以下の「数字」を意識していれば成約件数は後からついてくると考えています。

●見学同行数
ご相談者様からお問い合わせをいただき、ご希望条件を伺って候補ホームを提案、その中から見学希望先を絞り込むのですが、見学には原則同行するようにしています。むしろ同行させてくださいとお願いしているくらいです。それほど重視しているのです。

見学に同行することでご相談者様には都度、必要な助言ができ、見ておくべき、確認すべき点もその場で伝えることができます。ホーム相談員の説明も一緒に聞いていますので「言った、言わない」のトラブルも未然に防げます。これは「対相談者」視点ですが、実は私たち自身にとっても見学同行は得るものが多いのです。

「ぜひ見に来てください」とホームからお誘いをいただいて、私一人でホームを見学することがよくあるのですが、しばらくして同じホームに今度は相談者様と「見学同行」として伺うと、見え方が違うんですよね。ご相談者様の希望条件やご意向と照らし合わせてこのホームはどうか、という見方になるため、見学する際のポイントが明確になるからでしょうね。特徴や評価点も頭によく入ります。

それぞれのホームを「自分の言葉で説明できる」のは、そのホームを「見学同行」で訪問しているかどうかで大きく変わるものなのです。

●一日あたりの見学ホーム数
今までに上げてきた指標は「多ければ多いほど良い」とされるものですが、この一日あたりの見学ホーム数は「1」を理想としています。おそらく同業者の中でこの数字を意識しているのは全国の同業者でも私たちくらいでしょう。

ここを私たちが重視している理由は過去記事「1日に何件も有料老人ホームを見学してはいけないこれだけの理由(1)(2)(3)」で紹介していますのでご興味があれば。

一日に何件も見学スケジュールを組めば上で挙げた「見学同行数」はたしかに増えるのですが、詰め込む見学同行では、見られない・確認できない事項が多くなって適切な助言も不十分になってしまうため相談者にもメリットが薄く、またそれでは私たちのスキルアップにも繋がらないのです。

●ファン数
ウィルホームコンサルプラザに相談してみれば、と私たちを勧めてくださるケアマネジャーさん、病院のMSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)さん、士業の先生方など「紹介元」となるファンの数は、直接評価につながる指標だと思います。

いい加減な仕事をすれば、仮に一度や二度は相談をいただいていても「次」はないでしょう。そんな紹介センターでは間違いなくファンは増えません。

ウィルホームコンサルプラザもこの数字についてはまだまだ発展途上です。適切な相談をひとつひとつ丁寧に承ってはじめてファンになっていただけるので、こつこつ積み上げていくしかありませんね。

いかがでしょうか。たとえば銀行からお金を借りるときなどは成約件数や売上高・利益額が重視されるでしょうが、個々の相談者様からすればこちらの「数字」の方を重視した方が良いと思いませんか。